自分の売り物をこんなふうに買って欲しい

寒くなってくると、年中冷たい飲み物売りのわたしたちがどんなに愛想を振りまこうが、購入してくれるお客さんが減ってきます。ご家庭へ寄れば『余っちゃっててねえ』と言われ、会社に出向くとパソコンから目も離さずに『今日は僕いらないです。』と言われてしまう始末。売り子の自分がホッカイロ持って暖かいお茶を飲み飲みエリアを周っているのですから、こんな時期にそんなものを買いたくない気持ちはとってもよく解ります。それでもそんなに間を空けずに買ってくださるお客さん方はほんとうにありがたいものです。とはいえお断りが増えるのはやっぱりさみしいものですから、今日はみんなで『こんなふうに買ってくれたらいいのに』と言う話で現実逃避していました。

私は「自分が売りにいくと社員Bさんがコソコソ声で『おい、きたぞ!』と社員Aさん(上川隆也似)に知らせてさあ、社員Aさんが『解ってるっての』と困ったような嬉しいような顔で寄って来て『こいつバカだからごめんね。ったく』とか照れちゃって、いつものですよねで通じちゃったりする”ときめき買い”されてみたいなあ・・」と答えたら全員から「古くせえ!」とやんややんや言われました。いいじゃないときめき買いされてみたいじゃない!どいつもこいつもこのロマンなし!と罵ってやりましたが、結局多数の賛同を得られたのは疲れきって帰ってきた先輩さんが呟いた『ときめきとかいらねえわ。誰でもいいからこれとこれとこれとこれとってドカ買いしてもらいたい・・』というものでした。やっぱり世の中大半の女性って現実的ですのね。