リベリオン

2003年劇場公開作品で主演はクリスチャン・ベールさん。製作に『話より火薬を詰めろ』でおなじみヤン・デ・ボンさんが関わっています。これは未見の方でゲームを嗜んだ方に向けて簡単にいいますと『実写版デビルメイクライ』です。第3次世界大戦後に生き残った人々は”ファーザー”という指導者のもと一切の感情を持つことを禁じ、精神安定剤であるハチミツ色の液体を打つのを義務づけられて、反逆者や感情を揺さぶりそうなモノを廃棄するのが務めである”クラリック”達の監視下に置かれます。主人公の男はこのクラリックの役職につきながら反逆者と関わるうちに国家の思想に疑問を抱き『ガン=カタ』と呼ばれる銃を用いて繰り出されるマーシャルアーツを土台にした武術を駆使して立ち向かう、という話は単純でアクションは斬新な映画です。


とにかく見所は『ガン=カタ』に尽きますが、政治的な背景が色濃いのでどうしてもそこら辺の説明や葛藤するつっこみどころ満載のシーンが思いのほか多くて、予想以上にアクションシーンはコンパクトにまとまっていたのが残念です。しかしながらシーンごとのアクションクオリティはめちゃくちゃ高くて感激します。意外とすごいのが副総裁役の方(宇都宮隆さん似)との高速ガン=カタ戦でして、あれを覚えて実行できる役者さんの集中力ってすごいですねえ。たぶん宍戸錠さんと千葉真一さんがクリスチャンベールさんの着ぐるみきてスタントしてたんだと思いますが、とにかくスマートな殺陣で見ていて大変気持ちのよい映画です。今度は邦画作品でもこんな殺陣が見てみたいなと思っていたりします。


リベリオン -反逆者- [DVD]

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