こわいって感情はいつから備わる?

娘をつれて先週末出かけた先である人とお会いしてきたのですが、移動の電車の中で同行したうち一人の女性が『私の先輩に殺気を出す練習をしていた人が居てねえ』と、なんとはなしに話をし出しました。そういうことをいきなり言う人のようです。なんでそんな事を(笑)と聞きましたら、いやよく知らないけど、とのお返事。『とにかくねえ外見ではニコニコしてるんだけど、内面でもうそりゃあ鬼のような事を考えて接するんだって。例えばこんななんだけど・・』と、娘に向かって始める彼女。娘は眉八の字にして上目遣いにじーっと見ています。ええと、ええと・・と思いながらちょっと面白くて娘を見守ってしまうワタクシ。『あはは!怖かったあ?ごめんね、ごめん!』と彼女は娘に謝ったのですが、娘は以降別れるまで彼女のことをずっと八の字眉で見つめていました。どうやら怖かったらしい。練習してたのは彼女だったんだろうか・・。


いや、これほど怖がるのは先週の私のおこないが悪かったのかもしれない。


あれはあまり天気がよくなくて家に居たときのこと、遊びつくしてしまい思いつくものが無かった私は、そういえばウチには怖いものが無いけれど、そんな娘に怖いことをしてみたら怖いって感情が湧くものなのかしら?とかなんとか思ったりして『八つ墓村の占い師ババアみたいなイメージ』で髪の毛振り乱しながら絞るような声で『かならずやー!か な ら ず やー!』いうて追っかけまわしたりしたんでした。娘が飛ぶように『あ”−−−!!!』いうて逃げ回って、ああ、解るもんなんだなあ、とか微笑ましく思っていたんですけれども。


調べてみましたら、子供は生まれつき怖いって感情を持っているんですって。ただ、生後半年くらいまでは反応が鈍かったりするらしいのですけれど、こうした生まれつきの感情に加えて、こわかったことを記憶して学習するという高度な能力を、赤ちゃんは持ってるんだそうです。ということは。


あの瞬間、完璧に『八つ墓村の占い師ババア』をモノにしてたってことです。
私も千の仮面を持つ少女なのかもしれない。確かなのは少女ではないことだ。