私のことどう思ってる?

今日は旦那さんが飲みに行っていて帰りが遅かったものですから、久しぶりに私のお師匠さんこと、ふう姐さんのところに出産予定のお腹の調子を伺いがてら電話をしてみました。至って順調との事でよかったよかったと話しておりましたら『そういやこないだシンジくんと旦那が呑んだよ』と教えられ、わあ元気だった?そう聞き返しましたら『うん。で、りまちゃんの話になってさ。あの頃の私が知らなかった話たくさん聞いた。』へえ。今でも話題にのぼるんだ。シンジくんと最後に連絡とったのは2年前だ。


シンジくんは1こ歳上、私はふう姐さんの、彼はその旦那さんのお友達という間柄でお互い紹介されて意気投合し、当時は毎日のように一緒にいた仲間の1人です。黙ってりゃ格好良いのに、毎度会うたび開口一番『いいかげんもうヤラせろよ』という馬鹿野郎でしたが、困った事があると助けてくれ、いろんな所に遊びに連れてってくれたりする面白い人でした。毎日そんなんで、さらに2人ともお互いが居ないところで相手の話を出してたりしたので『ヤツら付き合うんじゃないか』と噂になるのは至極当然、あとは時間の問題と周りに期待されながらも、当の私達は『ないよ、ないない』と否定していたのでした。彼の理想を聞く限り私が彼女になるなんてありえないのに、心のどこかで少なからず『ほんとうに?』と思いながら。


2人きりでの行動は無いにしろ、いつでもいっしょ。毎日電話、毎日メール。その日もシンジくんとメールしていた時のこと、前後の話題に関係なく『今度の土曜、一緒に映画行かないか?』と突然送信されてきたメッセージに『予定が空いてたらね』とホントは嬉しかったくせに、思わずアンタだけと遊んでるわけじゃないんですよばりに返事してしまった。その後、予定日前日に『めんどくさいわ。やっぱ行くの止める』とメールが来たのを最後に、しばらくシンジくんから連絡が来なくなってしまい、なんとなくそれはシンジくんは友達でいることを選んだんだな、と思った。私もコレはもうこういう事でいいんだ、とすっきりした気がしました。それから程なくして私は今の旦那さんと知り合い、今に繋がっていくわけですがー。


その後シンジくんから再び連絡があったのは、私が旦那さんと付き合う事になった時で、素直にあれ?なんだよ久しぶりーなんて電話に出たら『俺ら毎日一緒にいても付合わなかったのに意味わかんないんだけど?』にはじまり、周りはなんと言おうと俺はおまえなんかなんとも思ってなかっただの、告られれば何だっていいのかだの、そいつと俺の違いはなんだだのと喧嘩腰に話してくるので『なんだかわかんないけど、きるよ』と通話を切ってしまった。それからその日一日が終わろうとする頃、一言『ごめん。幸せになってくれよな』とメールが来て、意味がわからないのはよっぽど私のほうだと思わされた。これが2年前の最後の連絡となったのでした。


電話口でふう姐さんから聞くシンジくんの彼女は、あの時私が聞いていた高嶺の花のような理想とは随分違った、想像以上に普通の人で、へえ、意外だなあと返答しながら、もしもあの時・・・と妄想してみたりしたけれど、そうならなかったから今お互い幸せに、たまに思い出し笑いするくらい心に残せているわけで、でもでも正直私のことどう思ってる?って聞いてみてもよかったかな?でもやっぱり知らないでいた方が、このとおり楽しいやあ、と思うのでした。