子供服を縫っております

最近やっと娘が夜中にまとまった時間寝てくれるようになったので手縫いで縫っています。私は服飾の学校の出なのですが、今が一番余裕持ってやりたいように縫えて幸せです。学生の頃は勉強して得る物は多いものの、課題に追われる毎日で、そのあとに職業となってからもなんだかとにかく終わらせるみたいな、ギスギスした縫い方をしていたように思います。


そうそう。いつも縫い物をしている時に、学生時代に同じクラスだったリカちゃんの言葉を思い出します。『理真ちゃんはいつも誰かに手伝ってもらってたり、作品も普通なのに変に褒めてもらっててずるい』と。私の席の周りはちょうどクラスの中でも優秀な彼や彼女達が揃っていて、そんな彼らは自分の課題を追えるのが早くて、何もする事がないから『やってあげるよー』とまだ終わってない私の課題を『ほんとたまーに』(自分のためにもこれはホント)こっそり手伝ってくれてたんだけれど、それがリカちゃんはものすごく気に入らなかったらしくて怒られた事がありました。そりゃそうだわ。まあ私も断れば良いんだけど、学生時代は喜んでやってもらってしまってたんです。だってだって助かっちゃうもの。ボタンつけとかかがりとかめんどいもん。リカちゃんは最後まで自力でいつもやってて、いつも課題の提出期限に出せなかったりしてたんです。で、ある時リカちゃんに『ずるい』と言われるわけです。


手伝ってくれた子達は『リカちゃん僻んでるんだよ。気にすんなって』と言ってくれたんですけど、それに『そうかなぁ。わかった』なんて言っちゃってて、振り返るとずいぶん私は周りに甘えてうぬぼれた日々を送っていたなあ。ひどいもんだなあ。でも言い訳だけどさ、どんなに褒められた記憶はあっても、こうやってリカちゃんの言葉だけ今でも耳に残ってるんだよ。アナタとクラス変わってからも、卒業して就職して家に入った今の今まで縫うたびにどっかで思い出してね、ちゃんと最初から最後まで一人で作り終わらせてるよ。