言い方ひとつで気持ちもかわるのにね

私の飲み物売りのお客さんには一般家庭のほかに駄菓子屋さんやお米屋さんなどの自営の方もいらしたりするのですけれど、たとえば駄菓子屋さんなんかはこちらも市指定のゴミ袋はなるべくそこで買うようにしたりと”なんとなくしたくなります”。が、お米屋さんのほうは毎日の生活に大切なお米を売っているところなのに”なんか買いたくありません”。それはなぜかというとお米屋さんの言い方があまり良くないからです。実は以前にも書いてる困ったトコロなんですけれども

その日も品物を持って『今週は何か欲しい商品ありますかー?』なお声かけをしにいくと、『じゃあ、もらっておきましょうか?』と言うのです。ウチの商売は契約ではないので欲しくなければ断ってもらって良いのですが、その日も質問に質問で返す始末でいい加減自分で決めてくださいよと腹で思いながら品物を見せると、珍しくたんまり買っていきました。毎週伺って購入していただいていると、だいたいそのお宅の消費っぷりは把握できます。ましてやこちらのお客さんは平気で1ヶ月前に買った商品を『まだ残ってるから今週いらないわ』というような方です。この時は『たくさんかって貰って嬉しい』というよりも『飲み切れるのかしら・・』と疑問に思う気持ちがありました。

それでもお客さんが買うというものを売らないわけはないのでお買い上げいただきましたら『あのさあ、ウチで米を買ってくれないかなあ』というのです。聞くと『これだけの量買ってるんだからさ、ウチはあんたにとっていい客だと思うのよ。だからお互い協力するつもりでさ、あんたもウチから米買ってもいいと思うんだよね。特別に安くするし。毎日重い荷物乗せて自転車漕いでんだからさ、仕事帰りに5キロくらいの米を自転車の後ろに乗せて帰っても苦じゃないでしょ?』と言うのです。こういう言いぐさをされてしまうと、こちらとしては”私は前担当者からエリアを引き継いで声かけに周ってるだけで、見返りを求められるほど買ってくれと頼んだ覚えは一切ないのですが・・つかそこまでいっつも買ってねえじゃん・・”と思ってしまい、なにをどうされようがここでお米買いたくないなあと思ってしまいました。

『ウチは契約ではありませんし、それにお米屋さんは胃腸の具合を良くする為に飲んでらっしゃると聞いてたんで、それに合わせてでそれ以上の無理な購入のおすすめはこちらもしませんし、毎週伺っていても都合に合わせて購入いただいていいんですよ。』とお断りを入れたのですが、そんなこと言われてもちろんのこと相手は『まあ、まあ、よろしく頼むよ。ね。』と肩を叩かれました。触ってくれるな。

お客なんだからさあというのを出して上から見る年配相手に、同じ商売人なんだから言い草ってもんがあるだろうよとなんとか目線を同じ位置に持っていくのが人生の浅い私にはコレで精一杯だったんですけれど、そもそもお客とか商売人とかである前に、人として相手を嫌な気持ちにさせない言い方を自分はできるように気をつけたいものです。

同じことを言うのでも、人の気持ちなんて言い方ひとつなのにね。